視点の違い 経営者VSギャンブラー

トレードのやり方には二通りある。経営者とギャンブラーだ。

パチンコで例えると店の経営者側と客側となる。経営者は客の誰が大儲けしようが大損しようが構わない。最終的には利益となることがわかっている(手数料収入や新台設置費用は考えないことにする)。確率的にそういう結果になるように仕組みを作っているからだ。だから一つ一つの結果に拘ったり感情的になることもない。そこにあるのは経営判断だけだ。

一方、客にとっては目の前にある勝ち負けがすべて。自分の金が増えるか減るか目の前にある台次第。だからこそ、その結果に一喜一憂する。勝てば嬉しいし負ければ悔しい。ギャンブルなのだから当たり前だ。

トレードで勝ち続けている人の多くは、経営者側の視点に立っている。ギャンブラーでも勝っている人はいるだろう。だがそれは常人からは抜きんでた能力が必要だ。大抵一発屋と呼ばれる人達はギャンブラーだ。華々しく上がって、落ちていく。パチンコの台に座っている感覚でトレードを行い、優れた結果を出すのは極めて難しい。感情的になり吞まれてしまう危険が高い。

多くの人はギャンブラー的視点からしか相場に入ってこない。そしてその多くは消えていく。パチンコの台に座って客として勝ち続けることは極めて難しい。そこで視点を切り替えることができた少数者が残る。

この視点の切り替えが難しい理由は、ギャンブルとしてトレードをする方が断然楽しいからだろう。勝つ楽しみ、負ける悔しさを味わいたい。もちろん楽しむのが目的ならそれは叶えられているが。もう一つは、トレードというのは予想して当てるゲームだという強固な観念が皆にあるからだろう。この当て屋思考はギャンブラー的思考に繋がる。いつの間にか台の前に座った状態になるのだ。

自分の各建玉を10台あるパチンコ台と思えば良い。する側ではなくさせる側だ。どの台が大きな収益を上げるかはわからない。だがトータルでは利益になる。決して感情的になって台の前に座ってはいけない。それは負け続ける思考だ。もしそれに気づいたら今すぐ席から離れなければならない。

あなたは台の前に座っていないだろうか?